短時間労働者の社会保険料を軽減する「保険料調整制度」
■ 「保険料調整制度」とは?(制度の概要)
新たに社会保険の加入対象となる短時間労働者(パート・アルバイト)の方が、手取りの大幅な減少を気にせず働けるよう、制度利用から通算3年間、対象となる従業員の社会保険料を軽減する制度です。
💡 最大の特徴:事業主の実質負担は「実質0円(なし)」!
- 従業員の保険料が軽減された分は、一旦、事業主様が一時的に追加負担します。
- しかし、一定期間経過後にお支払いいただく事業主分の保険料から、一時負担した分が「全額控除(差引)」されます。
- そのため、最終的に事業主様が納付する保険料の総額は増えません(国が実質的に全額補填する仕組みです)。
- 従業員が将来受け取る年金額が減ることもありません。
■ 制度のメリット
- 【メリット1】人材の確保・定着につながる 社会保険に「手取りを大きく減らさずに加入できる」ことは、求職者や既存スタッフにとって非常に魅力的な福利厚生になります。
- 【メリット2】「働き控え(就業調整)」が不要になる 年収の壁(手取り減少)を気にしてシフトを抑えていたスタッフが、時間を気にせず意欲的に働けるようになり、人手不足の解消につながります。
■ 対象となる事業所・従業員
【対象となる事業所】
2026年10月1日以降、任意特定適用事業所(労使の合意により、任意で短時間労働者を社会保険の加入対象とした事業所)となるなど、今後社会保険の適用拡大により短時間労働者が新たに加入対象となる事業所が順次対象となります。 (※従業員数50人以下の事業所が順次対象となっていきます。従業員数に応じて、2026年10月から2035年10月にかけて段階的に対象時期が定められています)
【対象となる従業員】
以下の3つの条件すべてに当てはまる短時間労働者(パート・アルバイト)が対象です。
- 週の所定労働時間が20時間以上(フルタイムの4分の3未満)
- 月収が13万円未満(標準報酬月額が12.6万円以下)
- 学生ではない
■ 軽減される保険料のイメージ
制度を利用すると、従業員の社会保険料(健康保険・厚生年金保険)の負担割合が引き下げられます。
- 1〜2年目: 従業員の負担割合を最大25%まで軽減(本来折半のところ、従業員25%:事業主75%の比率になり、事業主の追加負担分は後日全額控除されます)
- 3年目: 従業員の負担が少しずつ本来の額に戻り始めます(3年間の通算利用で終了)。
■ 申請・手続きについて
制度を利用するためには、事業所が保険料調整制度の対象となった日から2年以内に「保険料調整開始申出書」を日本年金機構(または健康保険組合)に提出する必要があります。

